東京観光・覚え書き

5月の東京、ライブ以外に行ったところ覚え書き。

 

着いてまずバスに乗り込み、インタビューを読んで行ってみたいな、と憧れ抱いた珈琲屋さんへ。東京も、バスの運転手さんは怖い。怖いってか無愛想。さて、目的のお店の前までやって来たものの、ガラス越しにちらと覗き見るだけでもうお洒落の底が抜けていて、扉に手をかけられなかった。ほんとに狭い店内、ぎゅうぎゅうにおしゃれな人が並んでいるように見えて、とても入れなかった。コロナ的な意味でも怯んだけど、でも、コロナの心配がなかったとしても、ぜえったい扉を開けられなかった自信がある。今思えば、テイクアウトお願いすればよかったんだナー。(コーヒーカウンターニシヤ)

 


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で、いなか者すごすごと退散し、けどもお腹はぺこぺこやったんで、今度はお洒落だけども底は抜けていない、雑貨屋併設のカフェで、ペラペラの使い捨てカトラリーでスープすすりながら、スパムおにぎりを食べた。キャロットラペ的なものとかがついていて、飲み物はジンジャエールにした、たしか。かける原価と、オシャレっぽさの拮抗ひしひし感じるセットで、存在意義が美味しさとは違う位置にある食べ物に、少しげんなりした気持ちになった。ただ、小麦でなくお米を食べられるのはありがたかった。気を取り直そうと、持参した高山なおみさんの本を読んですぐ文中に「スパムおにぎり」と出てきて、途端心強くなる。その時読んでいる本と、目の前がリンクするとき、何にも代えがたい、なにかを掴む実感のようなものがある。生きてる甲斐があるなぁという気持ちみたいな。(なんていう店か、もうわからない。蔵前、のはず。日本のブルックリン?ってアド街が言うてたような)

 

で、お腹もふくれて、ちょっとほっとして、ここから歩いて行けそうな別の珈琲屋さんを改めて目指すことにした。

ぶらぶら歩いていると、割と雑多な街並みで、革製品かなにかの工場のおじさんから寄ってって〜と声をかけられたり、民家が多くて家の前にごちゃっとしたプランターがあったりして、東京にもこんなところあんねやな〜とすこし心なごんだ。


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チャコペーパーのビルも見かけたり。チャコペーパーでビルが建つなり。

 


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そして無事着きました。

ここは、器屋に勤めていたときに、お客様が行ってらっしゃったり、店主が書かれた「チョコレートの手引」という本を読んでいたりで、行ってみたかったお店。
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とてもとても素敵なお店で、珈琲もチョコレートもとても美味しかったんやけど、ちょっとその雰囲気がわたしにはむずがゆい部分があり…。いやでも、また行ける機会があれば、きっと行くんやけど、なんか、こう、普段関西弁をしゃべり、がはがは笑っているわたしには不似合いに思えて、かしこまってる自分が恥ずかしい。いいとこだったんだけども。(珈琲とチョコレート 蕪木)

 


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そのあと、駅を目指して歩いている途中届いたショートメッセージ。器屋に勤めているときから気にかけてくださって、お世話になっている、福岡で手吹きガラスを作ってられる方からで。つい今先ほど、珈琲屋さんで出されたお水のコップがたぶん手吹きのガラスで思い浮かべていたところです、といそいそ返信。Yさんからの連絡は、たいていこんな風に思い浮かべたときに届く。Yさんの日々が絶え間なく誠実なのだろう、とそのたびに思って、すこしでもわずかでもそうなりたいなと思う。

 

たしか、そのあとはもうとりあえず一回ホテルに…と新宿へ向かったはず。ライブに備えて荷物を置いてひとやすみして、渋谷で先述のライブを見たあとは、まっすぐ新宿に戻り、ベルクを覗いてみたんやけど、なんとなくやめて、行ってみたかった喫茶店覗いてみたらめっちゃ並んでて(深夜の喫茶店、並ぶなんてあるかね。珈琲 西武)、結局コンビニでお蕎麦かなんか買って食べて就寝。

 

翌朝、泊まったホテルの近くに都合よく行ってみたかったフルーツパーラーがあったので、モーニングに滑り込み。が、並んでいる。ほんで、席について注文してからもまた、かなり長く待ったあと出てきたフルーツサンドは見た目こそぴかぴかなものの、変なクリーム(生クリームじゃないやつ)で胃が気持ち悪くなり、追加でつけたスープもあまりに貧相で悲しい気持ちに。そんなシケた感じではあったけど、隣に座ったご夫婦の旦那さんがめちゃくちゃべらんめえ口調で、愉しいラジオを聴いているようで、それはラッキーやった。閉店というお知らせの貼り紙を見た。私にとって最初で最後の訪問でした。(新宿 果実園リーベル)

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そのあと、新宿駅から京王線に乗る。よく分からへんけど、わたしは京王線が好きかもしれん、と初めて思った。車窓の風景か、車体の色か。なんでかな、なんか好きやな。

芦花公園駅で降りて、世田谷文学館へ。これで二度目。一度目はあまりに良い思い出で、もう今は時間が経ちすぎて、あれは夢やったんじゃないかな、と思ってる。


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この時やっていたのは「ヨシタケシンスケ展 かもしれない」。ここ2年ほど好んで行っているカフェが、"そのうちカフェ"という名前で、ヨシタケシンスケさんの「そのうちプラン」という書名が由来というのと、店内にヨシタケさんの本も沢山あってちょこちょこ読んでたので、行ってみようと。とても愉快やったけど、心震える、という風にはならなかった。もっと早く出会っていれば、わたしの真ん中を支えるものとなってたかもなあ、とも思う。今から何かを始める、という時もう遅いってことはそんなにはないのやろうと想像するけど、自分を構成するもの、みたいなのの場所はわりと時期が重要な気がする。触れた順にうまってくようなイメージ。


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そのあと、新宿に戻りベルクへ。ベルクにたくさん行けるかな?というのが主題でホテルを新宿にしたけど、店内で食べたのはこの一回だったな。ぜーーんぷ美味しかった。でもやっぱ辿りつくのがむつかしい店。今回も迷った迷った。


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以上。

どうしてこうも長くなっちゃうのかな。

 

10月のビアリストックス第1回単独公演のチケットも取ってあるので、また行く所存。

行ってきたらば、今度はさっさか書き残したいな。わたしの5月のおでかけ記これにておしまい。ありがとうございました。

 

(またくるね)
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