白い絵を

きのうの朝は、降り続いている雨の音を聞いて、
安心してよく寝ました。

お昼前くらいには、青空が見えた。

茶色いウインドブレーカーを着て、
緑のしましまのかばんをさげて、
自転車ででかけた。

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工事中の公園の桜。
今年は、見上げに来る人がきっと少ないね。
工事現場のひとたちだけの桜になるっていうのも、いいですね。


京都駅の人混みをすりすりぬけて、
大津駅に。

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広い道で、人も車も少なくて、
すうっとする。
今の時期の京都は異様なので、余計そう感じる。

映画館勤めをしていた時の、元館長さんの絵の展示を観に。

一筋、行き過ぎてしまって、
ちょっぴり迷いながら到着すると、
5分ほど前に、知り合いの先輩が帰ったとこだよ、と。
迷わなかったらよかったなあ。

絵は、描いた方を知っているからか、
映画のワンシーンに観えたりした。
色々な手法で描かれている絵の中で、
その場に通って描かれたという油絵は、
すこし離れてみると立体になって観え、
ざわざわと、葉の音がするような気持ちになって、
3度ほど、そのように観てみた。気持ちよかった。

わたしはやはりどうも、ゆっくり展示を観るのが上手じゃなくて、
すこしそわそわと、失礼します、と、
お声がけすると、
「藤原さんが、前にホームページを観て、好きって言ってくれてた絵、あげようと思って、持ってきてたんや」と、
一枚絵を差し出してくださった。

あまりのことに、驚いて、
展示されているほかの絵は、販売もしてらっしゃるなか、絵をいただくなんて、と、
あわあわと申し上げるも、
その絵は、実は、映画館で映写しながら描いていたもので、
なので、もらってくれていい、というようなお言葉をもらい、
恐縮ながら、受け取らせていただいた。

その絵は、きちんと飾ったら、
ここに、また書きたいと思います。
フィルムで観る映画の白のような、絵です。

yasunari ishida


絵を所有するというのは、生まれて初めてのことです。
「後生大事にします」

京都に戻り、人混みを見ないようにしてすり抜け、
映画館で、デジタルの白がまぶしい映画をいっぽん観て帰った。
結構面白かった。
いい一日だった。

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