自転車で。
行きしな。
タイとかインドネシアとか、
そのあたりの生まれっぽい感じのカップルが、
頭にドンキホーテの買い物袋のっけて、
畑の間の道を向こうから、にこにこしながら歩いてきて、涙でそうになった。
帰りしな。
小学校からの帰り道らしき、
ランドセルしょった女の子ふたり。
エンジンかけっぱなしで持ち主がどっかいっている、
でっかいバイクのナンバープレートを、
傘の先でつんつんして、
たたたっと逃げてった。
涙でそうになった。
最近、町を自転車で走るだけで、
泣けてくる。
友人から、手紙届く。
同封されたあれこれを、
ひとつひとつ手に取り、
綺麗な青に、鮮やかにスイカのシールで封をされた手紙をよむよむ。
友人が過ごしたであろう数ヶ月を、
たぶん、わたしもすこし体感し、
そこに、友人がいるような感覚が、
自分の身体の左斜め前くらいに、
さらりと、残っていた。
手紙は、ちょっと会える感じがする。
セルフソウの展示に、友人も出展しているとのこと。
行こう、行きたい、行けるかな。