カステラの切れ端が入った小箱のような生活

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カフェ セルジュのさつまいものモンブラン

一番下にメレンゲ的な焼き菓子、生クリーム、さつまいもを煮たもの、さつまいもクリーム。

注文をお願いしてからクリームを絞ってくださるので、メレンゲ部分が嘘のようにさくさく。生クリームとさつまいもクリームの甘みのバランスが奇跡みたいやった。

 

ひとくち食べて、これを忘れるわけにはいかない、と一枚だけ写真を撮った。

歳を重ねて、わたしは、どんなに美味しいものも嬉しいことも、なにか手がかりを残しておかないと、綺麗さっぱり忘れ去るようになると気付いた。

ので、はやる気持ちをおさえ、一枚だけ撮った。

心の中ではあはあ荒い息をつきながら、頭の中はもう星がいくつも回っていて朦朧としていた。あまりにも美味しい。そうや、セルジュのお菓子はこうやった…と呆然とする。

 

だのに、かれこれ9ヶ月くらいは来ていなかった。

お世話になったのに、余裕を失いまったく来れなかった。

いの一番に、羊羹持ってたずねるべき方だったのに、合わせる顔がない…と、その後無職になってからも三週経つ今日までこれなかった。

 

ほんとは、少しでもお客さんの少ない平日にいこうと思っていたし、今日(土曜・三連休初日)行くつもりじゃなかった。

 

そう頭で思っていても、動くときは動くもんで、鍼を終えたその足で、手土産を買う方向のバスにふらふらと乗りこんだ。

午後2時過ぎという、「お茶の時間」ど真ん中の時刻にも関わらず、うまく席の空いているタイミングにおじゃまできて、少しお話もできた。

お話できた、と言っても、あわあわしてしまって、お伝えしたいと思っていたことの上をつるつる滑るようなことしか言えなかったけど、お顔を見れた、お目にかかれた、ということで、なんだかとてもほっとした。

ほっとしたし、満席になっていたので、また、次はこんなに日を開けずに参ります、と、そそくさと失礼した。

 

手土産は羊羹じゃなく、カステラ持ってった。

 

これはおまけでくださった小箱。

カステラの切れ端入ってた。

小箱というので、ただでさえフエラムネのおまけ的わくわく感(そういえば、ちょっと前に突然フエラムネ食べたくなって、久しぶりに買って食べた。おまけの箱含め総じて良かった。)があるのに、中身がカステラの切れ端って、平和の針が振り切れている。

 

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ぱかーん

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お菓子屋さんに手土産でお菓子ってどないなんや…と思いつつ、切れ端食べながら、うんまいしやっぱりこれにして良かった気がするナーとか、思う。

 

さて、ご挨拶せねば、と思っていた先はこれでほぼ終わった。

 

カステラの切れ端が入った小箱のような生活を、極私的平和を目指して、

部屋の片付け、職探しに邁進する所存!

と、おそるおそるここに表明。